我々は以前、新規ナチュラルキラーT細胞活性化剤 Lipo-αGCと抗CD40リガンド抗体の併用により、マウス心臓移植モデルにおいて混合血キメラとそれに引き続いて移植免疫寛容が誘導されることを報告した。本研究では、ヒト末梢血単核細胞の培養系において、Lipo-αGCは調節性T細胞の増大とインターフェロンγの産生を誘導することを示した。しかし、このin vitro系において、Lipo-αGC とCD40-CD40リガンド遮断剤の明らかな併用効果を確認することはできなかった。今後は、移植免疫をより反映したヒトin vitro系を用いて、両剤の反応性についてさらに検討する必要があると考える。
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