研究課題
若手研究(B)
臨床現場では顎顔面部異所性異常を訴える患者に遭遇することがある。原因として頸部炎症や損傷が考えられる。異所性異常疼痛発症に伴う分子メカニズムを解明する為に炎症剤を投与し僧帽筋炎モデルラットを作成した。行動学的観察を15日間行い、4日目において僧帽筋炎モデル群では顎顔面部皮膚の異所性異常疼痛が確認された。また4日目以前より早期段階での疼痛反応の低下が観察された。免疫組織学的な検討において、顎顔面部皮膚の支配部位の脊髄にてマイクログリアの活性化を認めた。研究より疼痛の発現は神経‐グリア間での情報伝達の可能性が示唆された。残念ながら、早期分子シグナルの同定をすることができず、今後の研究に期待したい。
口腔生理学