高齢者の嚥下機能と嚥下頻度の関連を検討するために、要介護高齢者33名を被験者として、経口摂取の有無で安静時1時間の嚥下回数を比較した。各群の嚥下頻度は、経口群:平均20.0±12.4回、経管群:8.1±6.9回となり、経管群では有意に嚥下頻度が少ないことが明らかとなった(p<0.01)。さらに経口群において、肺炎の既往の有無で嚥下頻度を比較したところ、肺炎なし群:平均24.2±12.1回、肺炎あり群:11.8±9.0回となり、肺炎あり群は有意に嚥下頻度が少ないことが明らかとなった(p<0.05)。 この結果から、嚥下機能の低下した症例では嚥下頻度が低下している可能性があることが示された。
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