歯科用携帯型X線発生装置の空中線量分布は各装置の構造によって固有なものとなったが、どれも中心X線に対して分布はほぼ対称的であり、前方0±15°範囲内が最も高線量、反対側の後方180±15°範囲内で最も低線量であった。 大規模災害発生時のX線撮影室がない身元確認業務では撮影回数が多いため、1日あたりフィルム100枚程度の撮影で職業被曝の限度を超える恐れがあった。したがって、大量の身元確認作業を行う際には適切な管理区域の設定、被写体から2m以上離れるか、操作者に0.25mmPd eq.の防護衣を着用又は防護衝立を設ける等を行う必要があることがわかった。ただし一時的な業務であればこの限りではない。
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