本研究では、微小管形成を担うγ-tubulinがミトコンドリアの機能維持において果たす役割を明らかにし、神経疾患の病態理解や治療戦略の基盤につなげることを目指す。神経特異的に発現するTubg2遺伝子を欠損したマウスの解析から、TUBG2タンパク質は普遍的に発現機能しているTUBG1タンパク質と同様の微小管形成能に加えて、ミトコンドリア品質管理に積極的に関与することが明らかとなった。さらにパーキンソニズムを伴う疾患の病理解析においてγ-tubulinレベルの低下が認められ、TUBG2タンパク質の機能低下がミトコンドリア機能低下を通して、病態の増悪に寄与している可能性が考えられた。
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