本研究では低酸素応答のTregへの影響をiTregとnTregそれぞれのサブセットに分けて解析した。iTregに対しては低酸素がFoxp3の発現を著しく抑制することを示した。一方でnTregは低酸素に対して安定であり、むしろTim3やCD103といった活性化Tregマーカーの発現増強が認められた。これらの結果は低酸素応答を担うHIF分子を欠損したマウスでも確認できており、HIF1欠損TregではTim3やCD103といった分子の発現低下が見られた。このマウスでは抗原免疫時のメモリーB細胞産生が促進されており、HIF1依存的な免疫制御の存在が証明された。
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