研究課題
若手研究(B)
中程度の地球の磁気シールドの弱化が気候におよぼす影響を探るため、水月湖SG14コアの花粉分析を行い、ブレイクエクスカーション期の気候変化を復元した。最終間氷期(MIS 5)の気温は、約2万年周期の振動を繰り返しながら、次第に減衰していった。つまり、当時の長期的な気候変化は、第一義的には、日射量によって天文学的に決まっていた。得られた気温変化から、軌道要素変化に起因する成分を取り除き、残渣成分を同じコアから得られた古地磁気強度の変化と比較した。11万~13万年前においては、気温の残渣成分と地磁気強度に明瞭な正の相関が見られた。その一方で、モンスーンと地球磁場強度の対応関係は見られなかった。
古気候学、宇宙気候学