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2016 年度 実施状況報告書

信用格付けを利用した医療機関の経営財務評価と資金調達の多様化に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15K21521
研究機関関西大学

研究代表者

田村 香月子  関西大学, 商学部, 准教授 (40411491)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード病院債 / レベニュー債 / 地方債 / 医療機関の資金調達 / 信用格付
研究実績の概要

本研究期間の2年目にあたる平成28年度は、医療機関の資金調達手法関して、特に日本と米国の比較を行った。日本においては医療機関の資金調達が銀行借入れ中心である一方、米国では証券市場を利用して医療機関のための債券を発行している。特に日本と異なる点は、地方自治体が特定の事業目的のために発行する、いわゆるレベニュー債を医療機関にも利用する目的で発行している点である。このように、米国では日本と比べ医療機関の資金調達における手法の多様化が進展しており、それに合わせて医療機関の信用力についての分析および格付けの活用が進んでいることから、日米の地方債発行制度についての比較調査を本研究に加えて実施することとした。現在は日米比較のうち特に、日本の地方債発行とその目的について現状を分析し、これに関連した内容を2016年11月26日(土)の関西大学経済政治研究所「財政の健全化と公会計改革」研究班、第9回研究会(JAGA西日本部会第8回研究会との合同開催)において、「地方債制度の見直しと信用評価について」のタイトルにて報告した。また関連する学会研究会等に参加し、研究者および実務家との情報交換や意見交換を行った。
また昨年度に入力した医療機関の財務データについては、本年度も可能な限り決算データを入手し、分析に利用するデータベースのアップデートを実施した。これは平成29年度現在も継続中である。
さらに信用力評価に必要とされる制度的な構造を明らかにするために、信用制度に関する文献サーベイを開始した。主に日米の医療機関をめぐる評価制度の比較分析を行うためであり、これに関しても継続中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成27年度後期からの健康上の理由により生じた遅れを取り戻す予定であったが、通院等に時間が必要なため、いまだ若干の遅れが生じている。

今後の研究の推進方策

平成29年度の研究推進方策として、本研究の最終目的である、格付手法を利用した医療機関の経営財務の安定性にかかる信用評価モデルを提示するため、まず平成28年度に積極的に実施できていない米国の医療機関債市場やクレジット市場の制度と比較を行い、わが国において医療機関の安定性と信用力の適切な評価に必要な制度を分析する予定である。同時に、研究期間において収集したデータを活用し、医療機関の信用評価モデルを考察する。また必要に応じて、内外の研究者および実務家との意見交換を計画している。ただし、これまでの進捗の遅れを鑑み、可能なかぎり入力補助等の委託や外部データを利用して研究の効率化を図る。
以上を踏まえ、研究の総括として論文を執筆する予定である。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた主な理由は、平成28年度に計画していた、米国研究者との意見交換を実施できず、旅費が繰り越されたためである。

次年度使用額の使用計画

平成29年度における次年度使用額の支出については、実施できなかった意見交換のための旅費を中心に支出を計画している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 地方債制度の見直しと信用評価について2016

    • 著者名/発表者名
      田村香月子
    • 学会等名
      関西大学経済政治研究所「財政の健全化と公会計改革」研究班第9回研究会(JAGA西日本部会第8回研究会との合同開催)
    • 発表場所
      関西大学経済政治研究所
    • 年月日
      2016-11-26

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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