環境水中に流入した農薬が,流域内を移動する過程を予測可能な化学物質運命予測モデルを構築し,構築したモデルを用いて環境動態シミュレーションを行った。シミュレーションは,淡水域での移流・拡散過程および対象物質の物性を考慮し,下流域での各農薬濃度を3次元的に予測するとともに,流入地点から下流への残存率を推定した。 さらに,最適化された分析条件を用いて環境水中の対象農薬のモニタリングを行った。農薬モニタリングにおいては,日本全国の水道事業体,衛生研究所および登録検査機関に協力を依頼し,各事業体における水道原水取水口で採取した水道原水および浄水中の農薬を分析した。
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