本研究では、我々が開発した細胞の自己組織化を誘導する培養皿に細胞を播種するだけで異なる種類の細胞が核と被膜(コアシェル構造)を持って棲み分けられた細胞凝集塊を“セルカプセル”として作製することに成功した。セルカプセルを実験動物の体内(腹部大動脈表面)に移植すると良好に生着して、3週間後には核細胞が被膜細胞から侵出して組織を再構築し得ることが分かった。核細胞として心筋細胞を、被膜細胞として心筋保護作用や抗炎部位への遊走能力のある間葉系幹細胞を用いた心筋/間葉系幹細胞のセルカプセルの心筋梗塞部位への移植による能動的かつ高効率な心筋再生が期待される。
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