東京大学大学博物館に収蔵された標本には、20世紀初頭に海外から輸入された標本が多く現存する。それらは、来歴等の歴史的な情報が残されている一方、技法構造に関する情報は、非常に乏しい状況にある。本研究は、国内に輸入された学術標本の中でも、イギリスから輸入された標本について、ヴィクトリア&アルバート美術館の収蔵品を参考に調査しつつ、技法材料の研究を進めることを目的とした。また実践的な制作を実施し、研究成果の具体的な公開発表に努めた。研究成果の一部は、ヴィクトリア&アルバート美術館にて開催された「Lustrous Surfaces」展にて公開され、加えて、ドイツにおいても同様に研究成果を発表した。
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