日本手話とオランダ手話は,系統的に関連のない言語である.しかしながら,手話言語一般は類像性が高く,指示対象や世界を視覚的に捉えて言語化する傾向があるため,表現に類似点が多いと予想される.本研究課題が提案したSMUアノテーションは,手話の物理的動きに着目するため,すべての手話言語に付与可能な記法である.本研究課題の研究成果は,当該研究分野である手話研究,および関連研究分野である一般言語学(例:聴覚言語vs.視覚言語),認知科学(例:ジェスチャー研究vs.手話研究),社会学(例:音声言語を対象とした会話分析vs.手話言語を対象とした会話分析)といった研究分野に理論的・実践的貢献ができる.
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