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2019 年度 研究成果報告書

微細包有物のマルチ揮発性元素トレーサー分析によるマントル内水循環の解明(国際共同研究強化)

研究課題

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研究課題/領域番号 15KK0150
研究種目

国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)

配分区分基金
研究分野 地球宇宙化学
研究機関東京大学

研究代表者

角野 浩史  東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (90332593)

研究期間 (年度) 2016 – 2019
キーワード希ガス / ハロゲン / 水 / マントル / 沈み込み / 質量分析 / 物質循環 / 流体包有物
研究成果の概要

本研究は、地球表層を構成する海洋プレートがマントルへと沈み込んでいく際に、プレート中のどのような物質がマントルへと水やハロゲン・希ガスといった揮発性の高い物質を持ち込んでいるかを明らかにするために、火山活動によって地表にもたらされたマントル物質であるかんらん岩や、上昇するマグマ中で早期に晶出して深部のマグマの情報を残しているかんらん石の斑晶について、中性子照射と超高感度希ガス質量分析計を用いた希ガス・ハロゲン分析を行った。その結果沈み込み帯直下のマントルには、大気(海水)由来の希ガスや、深海底堆積物中の間隙水や海洋地殻に由来するハロゲンが注入されていることが明らかになった。

自由記述の分野

同位体宇宙地球化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

日本に代表される沈み込み帯における活発な火山活動の源であるマグマは、直下のマントルに沈み込んだ海洋プレートから放出される、水をはじめとした揮発性成分がマントルの融点を下げたために生じることは分かっていたが、具体的にプレート中の何が水を運んでいるかは、天然試料の分析からは明らかになっていなかった。本研究は希ガスとハロゲンを手がかりに、沈み込むプレート中に形成した蛇紋石や、深海底堆積物と海洋地殻中の含水鉱物が水の運び手であることを明らかにし、また火山活動に伴い希ガスが水とともに地表へと戻っている一方で、ハロゲンの一部は水を失ったプレートとともに、より深部のマントルに沈み込んでいる可能性を示した。

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公開日: 2021-02-19  

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