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2019 年度 研究成果報告書

トウヒの実生更新を制御する生物間相互作用解明のための微生物群集の構造と機能の解析(国際共同研究強化)

研究課題

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研究課題/領域番号 15KK0271
研究種目

国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)

配分区分基金
研究分野 森林科学
研究機関東北大学

研究代表者

深澤 遊  東北大学, 農学研究科, 助教 (30594808)

研究期間 (年度) 2016 – 2019
キーワード菌類群集 / 倒木 / 分解 / トウヒ / 気候変動 / 微生物の知能
研究成果の概要

ヨーロッパの6カ国(ノルウェー、ポーランド、チェコ、ルーマニア、ブルガリア、ギリシャ)の合計16カ所において、ドイツトウヒ倒木の腐朽型、菌類群集、ドイツトウヒ実生の更新状況を調査した。腐朽型とは、木材の主要成分であるリグニンとホロセルロースの分解比率により、白色腐朽と褐色腐朽に大別される。調査の結果、高緯度(ノルウェー)と低緯度(ギリシャ)では褐色腐朽の頻度が高かったのに対し、中緯度(チェコなど)では褐色腐朽の頻度が低かった。倒木上でのドイツトウヒ実生の更新密度は中緯度で大きく、白色腐朽の頻度と有意な正の関係があった。

自由記述の分野

森林生態学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の結果、ヨーロッパの緯度に沿ってドイツトウヒ倒木の腐朽型が異なり、腐朽型の違いが倒木上のドイツトウヒ実生の更新に影響を与えている可能性があることがわかりました。気象条件との関係を解析した結果、降水量の違いが主に腐朽型に影響していることがわかりました。この結果は、将来の気候変動により倒木の分解プロセスが変化することにより、ドイツトウヒ実生の倒木上での更新が正常に行われなくなる可能性を示唆しています。

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公開日: 2021-02-19  

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