国際共同研究によって実施された本研究では、アレルギー性疾患における好酸球の細胞死(ETosis)を決定するメカニズムと、実際の炎症組織におけるETosisと病態との関連を検討した。アレルギー性気管支肺アスペルギルス症では、炎症部位での好酸球のETosisの存在、病原体によるETosis誘導機構を明らかにした。また、好酸球性中耳炎や好酸球性副鼻腔炎においてもETosisを明らかにしたほか、 シャルコー・ライデン結晶、galectin-10、ケモカイン、細胞外小胞などが病勢を反映するマーカーとなりうることを示した。成果は国際誌へ報告しており、将来的には新しい治療戦略の基盤となるものと考えられる。
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