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2004 年度 実績報告書

歯周病原細菌由来の新しい病原関連分子パターンの構造学的・免疫分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16017299
研究機関朝日大学

研究代表者

小川 知彦  朝日大学, 歯学部, 教授 (80160761)

研究分担者 朝井 康行  朝日大学, 歯学部, 助手 (30329487)
玉井 利代子  朝日大学, 歯学部, 助手 (90367566)
キーワードPorphyromonas gingivalis / リポタンパク質 / Toll様受容体 / 病原因子関連分子パターン / 歯周病
研究概要

本研究は,歯周病原細菌P.gingivalis由来LPS画分中に含まれるToll様受容体(TLR)2リガンドに注目し、本菌体成分の分離・精製,構造解析を行うことにより,P.gingivalis由来の新しい病原関連分子パターン(PAMPs)を明らかにしようとするものである.
本年度は以下の結果が得られた.1)Pg-LPSを疎水性クロマトグラフィーを用いて分画し,TLR2依存的細胞活性化成分の分離を試みた.リンおよびヘキソース含量の定量からPg-LPSの溶出パターンを調べると,2つのピークがみられた.SDS-PAGEの泳動パターンから,ピーク2画分にLPSが含まれていた.しかしながら,ピーク2画分のなかでTLR2を介してNF-κBを活性化するのはLPSを含有する画分とは異なっていたため,同画分をPg-LPS活性画分(Pg-AF)とした.2)Pg-AFを解析すると,分子量16kDaのCBB染色バンドにTLR2を介したNF-κBの活性化がみられた.さらにPg-AFを分取SDS-PAGEにより分離し,16kDa成分の性状について検討した結果,トリプシン消化では活性が1/10に減弱し,リポプロテインリパーゼ消化により同活性はほとんど消失した.以上の結果から,本成分はリポタンパク質(Pg-LP)であることが示唆された.3)Pg-LPのアミノ酸配列を解析した結果,P.gingivalis W83ゲノムにコードされる推定リポプロテインPG1828と高い相同性があった.現在,Pg-LPの脂質部分の構造解析を進めるとともに,宿主細胞認識機構をはじめとする種々の免疫生物学的活性について検討を進めている.

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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