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2005 年度 実績報告書

歯周病原細菌由来の新しい病原関連分子パターンの構造学的・免疫分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16017299
研究機関朝日大学

研究代表者

小川 知彦  朝日大学, 歯学部, 教授 (80160761)

研究分担者 朝井 康行  朝日大学, 歯学部, 助手 (30329487)
玉井 利代子  朝日大学, 歯学部, 助手 (90367566)
キーワードPorphyromonas ginigvalis / リポタンパク質 / Toll様受容体 / 病原因子関連分子パターン / 歯周病 / 病原因子 / 歯垢
研究概要

Porphyromonas gingivalisは,慢性歯周炎(成人性歯周炎)患者の歯肉縁下歯垢より高頻度に分離されるグラム陰性嫌気性桿菌であり,同菌体表層由来の種々の病原因子が知られている.これらのなかで,細胞壁外膜に存在する内毒素性リポ多糖(LPS)は,歯周病巣局所において歯槽骨の吸収などを惹起することで重要であるとされる.これまでにP.gingivalis LPSやその活性中心であるリピドAは,大腸菌由来LPSやリピドAの受容体であるToll様受容体(TLR)4とは異なりTLR2を介して細胞を活性化することが報告されている.本研究において,P.gingivalis LPS画分からTLR2リガンドである成分を分離・精製することに成功し,その化学構造がPG1828遺伝子にコードされるトリアシル型リポタンパク質(Pg-LP)であることを明らかにした.さらに,本年度はPG1828リポタンパク質遺伝子欠損菌株を樹立し,同温水フェノール抽出物(LPS画分)の性状や生物活性について検討した.その結果,同欠損菌株由来LPS画分は,野生型菌株由来LPSと同様の銀染色パターンやリムルス活性を示した.しかしながら,これら欠損菌株由来LPS画分は,TLR2を介した細胞の活性化やマウス致死活性については,野生型のそれと比較して著しく低下した.以上の結果から,これまでに報告されているTLR2を介するP.gingivalis由来LPS画分中に含まれる活性分子は,トリアシル型リポタンパク質であることが強く示唆され,主たる歯周病原細菌であるP.gingivalis由来の新しい病原因子として注目される.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Lipopolysaccharide preparation extracted from Porphyromonas gingivalis lipoprotein-deficient mutant shows a marked decrease in Toll-like receptor 2-mediated signaling2005

    • 著者名/発表者名
      Asai, Y. et al.
    • 雑誌名

      Infect.Immun. 73・4

      ページ: 2157-2163

  • [雑誌論文] Separation and structural analysis of lipoprotein in a lipopolysaccharide preparation from Porphyromonas gingivalis2004

    • 著者名/発表者名
      Hashimoto.M. et al.
    • 雑誌名

      Int.Immunol. 16・10

      ページ: 1431-1437

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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