研究分担者 |
油井 大三郎 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50062021)
柴 宜弘 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (50187390)
木村 秀雄 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (10153206)
中村 雄祐 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (60237443)
森山 工 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (70264926)
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研究概要 |
本年度は,4年間の研究の本格的な展開年度として,以下の諸活動を行った。第一に,研究分担者は,それぞれの研究対象地域における地域形成と地域連関に関する文献収集と分類・整理の基礎の上に立ち,分担のテーマに関して既存研究のレビューを行い,これを報告し合いながら,前年度に開始した地域形成・地域連関イシューの考察を個々の地域について深めた。第二に,対象地域でのフィールドワーク・資料収集を目的として,各分担者をそれぞれの専門地域であるアフリカ,東欧,中南米,中央アジア,東アジアなどへ派遣し,調査内容のデータベース化を進めた。第三に,昨年度に続き,ワークショップ,講師を招いての講演会などの各種形式で,一般に公開された研究集会を開催し,広範囲での意見交換を行うことが出来た。そこで扱われた具体的イシューとしては,「グローバル・ガバナンスにおける日本とドイツ」(6月),「ネパール紛争における正義の実現」(9月),「バルカンと東アジアの歴史教科書」(11月),「ヨーロッパとアジアにおける和解のための歴史」(11月),「ボスニア=ヘルツェゴヴィナの紛争後復興過程におけるOSCEの役割」(12月),「人間の安全保障のための平和構築」(3月)などが挙げられる。こうした広汎なイシューを,統一的な視野の下に統合するため,分担者の間でも予定通り年3回の内部研究会を開き,各分担者が現地調査や研究集会の段階で得た知見を報告しあった。その上で,本研究課題の採用する「地域形成」「地域連関」の視角の下に統合された問題意識に照らしながら,比較対照による初歩的な理論化を試みた。その結果,次年度に向けて更に深化させるべき課題を共有できたことから,本課題の第二年度の目標は十分に達成されたものと考えられる。
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