• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

先史世界における土器出現の歴史的・社会的意義

研究課題

研究課題/領域番号 16202020
研究種目

基盤研究(A)

研究機関国学院大学

研究代表者

藤本 強  國學院大學, 文学部, 教授 (60011293)

研究分担者 小林 達雄  國學院大學, 文学部, 教授 (70119048)
西本 豊弘  国立歴史民俗博物館, 考古研究部, 教授 (70145580)
松井 章  独立行政法人文化財研究所奈良文化財研究所, 埋蔵文化財センター遺物調査技術研究室, 主任研究員 (20157225)
佐川 正敏  東北学院大学, 文学部, 教授 (40170625)
吉田 邦夫  東京大学, 総合研究博物館, 助手 (10272527)
キーワード土器の発明・受容 / 最古の土器 / 調理具 / 可塑性 / 自由な成形・装飾 / 個体差と地域性 / 短期間
研究概要

本研究は世界各地の土器の出現について、土器を発明・受容していく社会背景を解明することにその主眼を置いている。これまでの土器出現の問題は最古の土器の存在を突き止める研究に集約されていたが、本研究では地域ごとに異なる、生活の中に土器を取り入れていく人間活動の解明に努める。土器の用途は容器だけでなく、調理具・食器として、また鑑賞用や死者への副葬品、棺として使われてきた。ほかの素材に比べ土器が優れる点は、素材の粘土が入手しやすいこと、可塑性に富み自由な成形ができること、焼成後は硬く、耐火性を持つことである。衝撃を与えると粉々にでき、都合がよい素材である。これらの特性は、同じ形の土器が2つとない一方で、モチーフが特定の人間関係内で共有されることに繋がるのである。個性的な形は用途に応じてある程度のカタチを保たれながらも、様々に変化する。これらの共通性と独自性を時間軸に沿って整理し、地域毎の土器との向き合い方を研究していくことが中心となる。また、その土器保有していた集団の残した遺跡から検出された諸属性の分析から、当時の環境やそれに基づく生業活動を整理し、土器の受容形態を解明する。
初年度で基礎的な作業が中心であるが、それぞれの地域で最古とされる土器について、整理している。土器自体の特徴・土器を保有する遺跡の性格の2つの観点で、土器出現以前のデータとあわせて集成・整理を行なっている。土器を始めて手にした人々の具体的なありようが多様であることが想定されている。特にカタチのバリエーションはそれぞれの持つ技術的背景および、用途の違いが顕著に表象されている。歴史学として捕らえるためにはそれぞれの土器の具体的な年代について同一の方法で分析し、一つの年表にまとめていく。

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi