研究課題/領域番号 |
16251007
|
研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
三尾 裕子 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教授 (20195192)
|
研究分担者 |
末成 道男 東洋大学, アジア文化研究所, 客員研究員 (20054570)
中西 裕二 立教大学, 観光学部, 教授 (50237327)
宮原 暁 大阪外国語大学, 外国学部, 助教授 (70294171)
菅谷 成子 愛媛大学, 法文学部, 教授 (90202126)
赤嶺 淳 名古屋市立大学, 大学院・人間文化研究科, 助教授 (90336701)
|
キーワード | 中国系住民 / エスニシティ / 土着化 / クレオール化 / 華人化 |
研究概要 |
今年度は、最終年度の1年前ということもあり、主に2つの点に力点をおいた研究活動を行った。 1つは、これまでの現地調査で築いてきた現地研究者との連携をより密にし、現地調査の経過を現地研究者とともに調査を行う日本側の研究者だけではなく、本科研費研究の参加者全員で共有し、全体の取りまとめに向けた基礎とすることを目指した。このため、現地から研究者を招聘して、ワークショップを開催した。ベトナムからは2回にわたってベトナム中部の研究者と南部の研究者を招聘した(総計3名)。フィリピンについては、1回3名の研究者を招聘し、日本側の研究者とともに、研究成果を発表した。なお、当日の発表原稿は、その場での議論を加えて加筆修正を行い、プロシーディングスの出版をする予定で、具体的な作業が現在進んでいる。 2つ目は、現地調査である。まず、三尾は、昨年度に引き続いて、ベトナムホイアン市において華人と明郷(現地化した中国系移民子孫)のコミュニティの比較研究を行った。また、ホイアンとの比較研究のために、南部のホーチミン市及びその周辺地域において、明郷コミュニティを調査した。末成は、ベトナム中部フエにおいて華人系住民地域を含む村落および都市の長期社会人類学調査を2度にわたって行った。中西は、8月下旬に、ホーチミン市及びメコンデルタ地域の華人、及び会館と廟に関して現地調査を行った。芹澤は、平成18年8月から9月にかけて2週間、ベトナム・ホーチミン市と台湾・台北市にて華人の仏教寺院を中心に実地調査を行った。また平成19年2月には、ベトナム・ダナン市とホイアン市にて華人社会の実地調査を行った。 宮原は、フィリピンのビガン・ラオアグにおいて、中国系住民の現地化を、葬儀、服喪習慣という側面から研究するための現地調査資料を収集した。菅谷は、フィリピンのマニラにおいて、中国系移民の社会変容についての歴史学的な調査を行うかたわら、11月22-25日には、マニラで開催されたThe 19th International Association of Historians of Asia Conferenceにおいて、研究成果の一部を発表した。赤嶺は、特殊海産物の交易による中国系住民ネットワーク形成に関して、中国において現地調査を行った。
|