研究分担者 |
綿貫 豊 北海道大学, 大学院・水産科学研究科, 助教授 (40192819)
高尾 芳三 (独)水産総合研究センター, 水産工学研究所, 室長(研究職) (00372079)
河邊 玲 長崎大学, 水産学部, 助教授 (80380830)
HOBDAY Alistair 豪州科学産業機構(CSIRO), 海洋研究所, 主席研究員
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研究概要 |
豪州南西海域に来遊するミナミマグロ幼魚(主に1歳魚)の回遊動態とその年変動要因を検討するために,個体識別型発信器(コード化ピンガー)と係留型受信器(VR2)を組み合わせた本種の行動追跡調査を実施した.コード化ピンガーを装着・放流された実験魚の追跡用の係留システム(LS : listening station)は,VR2・切り離し装置・温度データロガー・アンカーとブイによって構成されている.VR2を中心とする半径500m(海況等によって距離は100〜800mの間で変動)の受信範囲内にコード化ピンガー標識個体が出現すると,パルス間隔から識別される「個体番号」と「受信時刻」がVR2の内部メモリに記録される.LSは2004年12月3-4日に,Albany東部から沖側に向けて20台(西ライン:LS No.1〜20(南緯34.9〜35.2,東経118.4〜118.4)),Bremer Bayから沖側に向けて20台(中部ライン:LS No.21〜40(南緯34.5〜34.7,東経119.4〜119.6)),さらにBremer BayとEsperanceの中間地点付近に21台(東ライン:LS No.41〜61(南緯34.0〜34.5,東経120.6))に各LS間の距離が約1500mになるように,水深20-120mに合計61台を設置した.また,ミナミマグロの海山への出現・滞在状況を記録するために,南緯34.5東経119.0の沿岸近くに合計9台のVR2を係留してモニタリングを実施した.標識放流は2004年12月5-7日,2005年1月10-17日の2回行った.放流地点は南緯34.5東経119.0の沿岸近くから,合計79個体の放流に成功した.標識放流個体(尾叉長:44-90cm)のうち,29個体には深度・温度ロガーを装着した.本課題の共同研究者であるHobday博士によって,2005年3月30日にVR2は回収される予定である.これまでの予備調査の実績から,50台前後のVR2の回収を見込んでいる.
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