研究課題
基盤研究(B)
3大学工学部の「専門高校卒業生の受入れと補習授業等のカリキュラムの実践」は高大接続という観点から注目されてきたが、「工学力教育」はこの実践を通じて得た新しい工学教育のあり方を追求するものである。感動を経験し自ら学ぶ学生を育てるためには、初期段階から学生が「ものづくり」を意図した教育を受けていることを理解する必要がある。3大学工学部は従来の座学を中心とした教育ではこのような理解は難しいと考え、創造工学実習(新潟大学)、構造設計製図(長崎大学)、自由課題製作実験(富山大学)等の実践を通じて、「ものづくり」に関わる「教育ユニット」を蓄積することを目指した。更に、専門高校卒業生に対する補習授業等のリメディアル教育において、「基礎学力」に関わる「教育ユニット」も蓄積してきた。また、学生が連携して「ものづくり」を共有し合う「ものづくり・アイディア展]等を実施し、評価・改善することによってこれらの「教育ユニット」を焼結、昇華させ、「ものづくり」に立ち戻った工学部の全学科に共通した「工学力教育のプラットホーム」と言うべきものを整備することを目的とした。平成19年度にも各大学のプログラムを継続し、新潟大学では「企業Week」(企業の開発担当者による講演と実物の展示)と「創造プロジェクト演習」(学年・学科横断グループによるものづくり)を実施した。更に、3大学の学生が協働して卒業研究を行うプログラムを2つの研究テーマで実施し、1大学に限定されない卒業研究を展開した。この協働卒研の実施並びに企業Week等の講演会の実施に当たっては、高速回線であるJGN2を利用したテレビ会議並びに講演会中継システムの利用も進めた。そしてこれらを自己評価して4年間の成果をまとめた。その結果は1大学の実践では得られない共通性・公共性のあるものとなり、他大学の教育実践に寄与できるものであると我々は評価している。
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工学教育 55巻1号
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Maryzen
大学の物理教育(日本物理教育学会)(巻頭言) 第12巻1号
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工学教育 54巻6号
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北陸信越工学教育協会会報 54号
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