研究課題/領域番号 |
16320021
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
太田 喬夫 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (30098230)
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研究分担者 |
石田 潤一郎 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (80151372)
岸 和郎 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (20149545)
中川 理 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (60212081)
並木 誠士 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (50211446)
三木 順子 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (00283705)
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キーワード | 展示 / ミュージアム(美術館) / アートとテクノロジー / 「オクトーバー」 / グッゲンハイム・ビルバオ / 直島 |
研究概要 |
平成16年度においては、本研究課題の基礎作業を行ったが、平成17年度は、この基礎作業の上に、研究代表者および分担者は、芸術の展示の諸問題をさらに歴史的、地理的、ジャンル的に広い視点から解明した。その際、一方で文献中心に理論研究を行い小規模の研究会を開き、他方で、多くの協力者の協力を得て展示に関する調査・資料の収集を行った。その結果、以下のような課題の遂行への見通しが付いた。 1.西欧における「展示の歴史」を聖像破壊・イコノクラスムと偶像崇拝に言及する旧約聖書にまでさかのぼり、展示を「見えないものから見えるものへ」という人間の複合的経験の中に位置づけ、さらに展示とその理論の歴史を現在までいくつかのエッポックに分け解明した。 2.メディアアートの制作過程を市川、また協力者、高橋匡太、岸本康の協力で解明。 3.先端科学技術の展示、日本科学未来館「サイエンス+フィクション」展での展示と受容を、また文化庁メディア芸術祭でのアートとテクノロジーの融合を調査した。 その他、地方にアートミュージアムを作る試み、そこでの展示の問題を、グッゲンハイム・ミュージアム・ビルバオと直島文化村を中心に調査研究を行った。季刊雑誌『オクトーバー』掲載の図版のデータベース化を終えた。これにより現代アートのオピニオン・リーダーのひとつの雑誌での「展示」の意義と特色を問うことが出来た。過去2年間の成果は来春、書物『芸術展示の現象学』(仮題)として、出版を予定している。
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