研究課題
仮名垣魯文の著作について個人蔵のものを中心に所在情報を追加した。これに基づき、研究分担者が所蔵する仮名垣魯文の著作の書誌調査を行い、本研究の用に供するためデジタルカメラにより全文画像を撮影した。本研究参加者によって、この画像は研究会における発表及び、解題の基礎稿の作成に際し積極的に利用された。また、『滑稽富士詣』『滑稽栗毛弥次馬』などを購入し、魯文著作の書誌上の諸問題を中心とする研究を行った。これらの調査と並行して、前年度に引き続き、魯文の動向を具体的に再構成するための基礎調査(仮名読新聞・東京絵入新聞・いろは新聞などからの記事のピックアップ)を行いデータを蓄積した。本研究課題のこれまでの研究成果を活用し、それを広く社会に発信することを目的として、10月17日から11月2日まで、国文学研究資料館において「仮名垣魯文百覧会」と題する展示を開催するとともに、それにあわせて公開シンポジウム「江戸から明治へ-仮名垣魯文を中心に-」を催した。昨年度に引き続き、国文学研究資料館のメンバーを中心とした月例研究会を6回、研究分担者全員による研究会を2回開催し、著作解題作成に向けた基礎事項の調整と、個々の著作に関する研究討議を行い、『西洋料理通』『夢物語高野実伝』『浮世機関西洋鑑』『大山道中膝栗毛』『俵藤太竜宮蜃話』等の作品について解題の基礎稿を作成した。
すべて 2007
すべて 雑誌論文 (3件)
人文研究(千葉大学) 36号
ページ: 213-270
国文学研究資料館紀要 文学研究篇 33号
ページ: 79-104
相愛大学研究論集 23巻
ページ: 67-86