研究概要 |
本年度の初めに策定した研究実施計画に従い,以下に挙げる研究を我々3名はそれぞれ分担し,この1年間にわたり実施して来た.この1年間の研究実施内容は大きく3つに分類される.具体的なその実施内容は,1)中国進出日本企業の本社向けに昨年度実施した対中技術移転戦略と知的所有権問題に関するアンケート実施調査結果のまとめ及び日本企業の対中技術移転戦略と知的所有権問題に関する「認知ギャップ」の研究,2)日本企業の中国進出が中国における特許出願に与える影響を286社の日本の親会社のデータに基づいて実証的な観点から解明すること,そして3)これらの研究の理論的基礎となる,クールノー数量競争及びベルトラン価格競争と含む多様な競争と研究開発(R&D)スピルオーバーの下での寡占企業のR&D投資と産出(価格)行動に関する理論的解明,である. まだ出版されていないが,裏面にある本年度の研究発表以外に,下記の研究結果を春名及び張はそれぞれ関連する学会及び国内外のシンポジウムやセミナーで発表した. "How Does A Difference in the Degree of Competition Influence R&D with Spillover and Output in Oligopoly? : A Conjectural Variations Approach", "Why Patent in China? : Empirical Findings from Japanese Firm-level Data" これらの研究結果は近い将来適宜出版乃至は海外のジャーナルに投稿する計画である.
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