研究課題/領域番号 |
16340044
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
浦川 肇 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (50022679)
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研究分担者 |
麻生 透 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (00111352)
宗政 昭弘 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (50219862)
金子 誠 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10007172)
尾畑 伸明 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10169360)
伊藤 仁一 熊本大学, 教育学部, 教授 (20193493)
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キーワード | ディリクレ境界値固有値問題 / ノイマン境界値固有値問題 / 数値計算プログラム / サイバーグ・ウィッテン方程式 / 複素スピン構造 / ディラック作用素 / ケーラー多様体 / カラビ・ヤウ多様体 |
研究概要 |
平面領域上のラプラス作用素に対するディリクレ境界値固有値問題、およびノイマン境界値固有値問題の固有値と固有関数を導出するための新方式のソフトを開発した。さらに、空間内の任意の物体の表面上における固有振動の固有値と固有関数を導出するためのソフトを開発した。また、任意物体の内部における固有振動と固有関数を導出するためのソフトを開発した。これらの応用として、平面波、表面波や熱の伝搬を解析することができる。このソフトも開発した。以上のすべてのソフトについて、まとめて1件として、プログラム特許を申請した。 1994年、サイバーグ・ウィッテンらは、任意のコンパクト4次元リーマン多様体には、複素スピン構造をもちいてディラック作用素を定義し、サイバーグ・ウィッテン方程式の解を用いて、サイバーグ・ウィッテン位相不変量を与えた。この研究は多くの数理物理学者や数学者に刺激を与え、多くの研究がこれを用いて4次元多様体の位相構造、微分構造の研究が行われて来た。 我々は、任意次元のコンパクトケーラー多様体(偶数次元)について、やはり、複素スピン構造を用いてディラック作用素を用いて、サイバーグ・ウィッテン方程式の類似物を定義し、その解の正則性を示し、解空間のモデュライ空間を定義し、そのコンパクト性を証明した。この研究により,任意次元のコンパクトケーラー多様体上に、新しい不変量が定義することのできる可能性が得られたことになり、特に、複素3次元(6次元)のコンパクトケーラー多様体であるカラビ・ヤウ多様体の研究に新たな視点が与えられたことになる。
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