研究課題/領域番号 |
16360475
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
竹田 敏一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30116058)
|
研究分担者 |
山本 敏久 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50273602)
北田 孝典 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60263208)
宇根崎 博信 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (40213467)
山根 義宏 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60115649)
橋本 憲吾 近畿大学, 原子力研究所, 助教授 (70218410)
|
キーワード | ミクロ炉物理 / ドップラー反応度 / 実効温度 / 過渡計算 / MPI / 並列化 / 制御棒価値 / 動特性実験 |
研究概要 |
(1)ミクロ過渡計算による従来の過渡計算法の妥当性評価 昨年度の研究により開発した多群計算法により、過渡計算における冷温待機時、高温待機時、高温運転時の過渡現象で発生する種々の温度分布に対応するドップラー反応度を計算した。燃料ペレット内に種々の温度分布を設定した場合と、従来手法である燃料ペレット内の温度を実効温度とするドップラー反応度を計算し、従来の方式の精度評価を実施した。燃料ペレット内を径方向に等体積で7領域に分割し、ペレット内に温度分布を設定した場合と、燃料ペレット内が一定の温度であるとする平均温度で計算した結果を比較した。その結果、モンテカルロ計算における統計誤差の範囲内で一致する結果がえられることがわかった。 (2)計算の並列化 ミクロ炉物理的な効果を取り扱う過渡計算は多大な計算時間を要する。その計算時間の短縮を図るため、これまで並列化されていなかった計算コードを並列化し、計算時間の短縮を図った。計算コードにMPIルーチンを組み込み、エネルギー群ごとに計算に使用するCPUを別とするようなアルゴリズムで並列化を施した。その結果エネルギー数が7群の計算で1つのCPUでの計算速度に比べて6倍以上という計算速度の向上が得られ、概ね計算台数に比例した計算速度の向上が達成できた。 (3)実験による過渡特性データの取得と解析 近畿大学原子炉において、制御棒の連続挿入による中性子束の過渡応答を炉内に設置した中性子検出器を用いて測定した。さらに測定した中性子束の過渡応答の時系列データを解析し、当該制御棒の反応度価値ストローク曲線を作成し、動的制御棒価値測定法における空間依存性について数値解析と比較した。
|