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2007 年度 実績報告書

遺体処理と祭祀に関する比較民俗学的調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 16401027
研究機関筑波大学

研究代表者

古家 信平  筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (40173520)

研究分担者 真野 俊和  筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (10171076)
中込 睦子  筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 准教授 (60302337)
松本 浩一  筑波大学, 大学院・図書館情報メデイア研究科, 教授 (00165888)
津波 高志  琉球大学, 法文学部, 教授 (90128489)
徳丸 亜木  筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (90241752)
キーワード民俗宗教 / 火葬 / 土葬 / 韓国島嶼社会 / 霊的職能者 / 先祖祭祀 / 先祖観 / 南西諸島
研究概要

今年度は韓国の研究協力者とともに南西諸島の与論島における現地調査を昨年度に引き続き行った。一次資料を生成するとともに、日韓の研究者が双方の民俗資料の対照を行う点においても有益であった。与論島には4年前に火葬場が出来て、土葬からの移行期に当たるため、遺体の処理とともに改葬と墓制の変化に注意を払った。(1)火葬になってから骨壷を墓の納骨スペースに安置して葬儀は終了し、改葬は行わなくなった。(2)改葬の時期がきた遺骨も洗骨をせずに火葬して骨壷に収めるようになってきた。(3)埋葬地と改葬後の骨を入れた甕が並んでいた墓地に、納骨スペースを持つ墓が作られ、こうした変化に対応している。(4)かつて、改葬は2度目の葬式といわれ、それを経ることによって先祖への道をたどるとされた祖霊化の経路が変化してきた。以上の点が指摘できる。沖縄本島地域においては、火葬の導入後も改葬の時期になると火葬骨を取り出して洗骨して、先祖の墓域へ骨を移しそれによって祖霊化が進む道筋を維持している。この点では事前の予測を覆す現実が示されたわけで、今後祖先観の変容も視野に入れて検討する必要が感じられた。
さらに、韓国南海岸の島嶼においても民間の霊的職能者、キリスト教を信じる人々、儒教の教えに中に生きようとする人々の葬送に関する調査を行った。実際の儀礼過程においては立場の違いが顕在化しており、民俗宗教を操作概念として使う場合にその有効性を吟味しなければならないことが判明した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 島で語られたこと-怪談と語り-2008

    • 著者名/発表者名
      徳丸 亜木
    • 雑誌名

      歴史人類 36

      ページ: 27-49

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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