• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

数量化分析へのペナルティ関数導入による新展開

研究課題

研究課題/領域番号 16500180
研究機関立命館大学

研究代表者

足立 浩平  立命館大学, 文学部, 教授 (60299055)

キーワード多変量解析 / 数量化法 / 多重対応分析 / ペナルティ関数 / スプライン関数 / カテゴリカルデータ / 非線形相関 / トレンド・ベクトル
研究概要

個体の該当カテゴリーを表す個体×変数のデータ行列を分析して,カテゴリーや個体の最適なスコアを求める多変量解析法に,数量化分析(多重対応分析・数量化法3類)がある.この数量化分析を発展させ,(A)非線形相関や(B)個体の推移トレンドを抽出する分析法の研究開発を行った.
(A)非線形相関を抽出する方法は,量的変数の数値をカテゴリーとみなし,これらを数量化して最適なスコア(ベクトル)を求めた上で,スコアを結ぶ軌跡によって変数を空間表現するものである.ただし,変数軌跡の平滑性を要請するため,軌跡は自然3次スプライン関数を用いて定義し,この非平滑性をペナルティ関数として,従来の数量化分析の損失関数と組み合わせたものを目的関数とする.この目的関数を最小にするスコアを求めるため,交互最小二乗法のアルゴリズムを構成した.真のパラメータから生成した人工データを解析するシミュレーション研究では,以上の提案法が,従来の数量化法や主成分分析より優れる真値再現精度を示した.
(B)個体の推移トレンドを抽出する方法は,複数ソースにおける個体の選択カテゴリーの変化を記述したデータを分析して,各カテゴリーを空間布置内の点によって表し,ソースごとの個体推移のトレンドを同じ空間内のベクトルによって表現するものである.この方法は,トレンドを表すベクトルが,ソース内の各個体の推移をできるだけ代表することを要請するペナルティ関数を,数量化分析の損失関数と組み合わせたものを目的関数とする.ここで,選択カテゴリーが変化しない個体(Stayer)と変化する個体(Mover)を区別して,Stayerのデータが上記のトレンド・ベクトルに寄与しないオプションも考慮する.以上の方法のアルゴリズムを構成した上で,実際に観測された複数ソースの職業移動表や混同行列データに適用し,有意味な個体推移トレンドを抽出できることを確認した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2004 その他

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Oblique promax rotation applied to the solutions in multiple correspondence analysis2004

    • 著者名/発表者名
      Kohei Adachi
    • 雑誌名

      Behaviormetrika 31・1

      ページ: 1-12

  • [雑誌論文] 対応分析と多重対応分析と同時対応分析2004

    • 著者名/発表者名
      足立浩平
    • 雑誌名

      心理学評論 46・4

      ページ: 547-563

  • [雑誌論文] Correct classification rates in multiple correspondence analysis

    • 著者名/発表者名
      Kohei Adachi
    • 雑誌名

      Journal of the Japanese Society of Computational Statistics 17・1(印刷中)

  • [図書] SPSS事典(小野寺孝義, 山本嘉一郎編)2004

    • 著者名/発表者名
      足立浩平
    • 総ページ数
      18(165-176, 215-220)
    • 出版者
      ナカニシヤ出版
  • [図書] Proceedings in computational statistics 2004 (J.Antoch Ed.)2004

    • 著者名/発表者名
      Kohei Adachi
    • 総ページ数
      8(589-596)
    • 出版者
      Physica-Verlag(CD-ROM)

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi