研究課題/領域番号 |
16540021
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
吉田 健一 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (80240802)
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研究分担者 |
橋本 光靖 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (10208465)
伊藤 由佳理 名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 講師 (70285089)
渡辺 敬一 日本大学, 文理学部, 教授 (10087083)
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キーワード | Buchsbaum ring / Stanley-Reisner ring / multiplicity / Cohen-Macaulay / F-pure / Alexander duality / lineal resolution |
研究概要 |
1.昨年度から継続して、佐賀大学の寺井直樹氏とスタンレー・リースナー環の研究を行った。そのうちの最も主要なものは、充分大きな重複度を持つスタンレー・リースナー環のコーエン・マコーレー性の研究である。研究代表者は寺井氏の協力の下で、「n個の頂点を持つどんなグラフもE本(このEはnによってのみ定まる)以上の辺を持てば常に連結になる。」という事実を可換環論的に解釈して高次元化し、「充分大きな重複度を持つ単体的複体はコーエン・マコーレー複体になる」ことを証明した。さらに、その結果を改良して、「充分大きな重複度を持つ純な単体的複体もコーエン・マコーレー複体になる」ことを証明した。実際、我々はトポロジーにおけるアレクサンダー双対性を用いて問題を「充分小さい重複度を持つ単体的複体は線形自由分解を持つ。」に還元し、それを代数的トポロジーと、ベッチ数に関するホクスターの公式(これは組合せ論的可換環論における重要な結果の1つ)を用いて証明した。さてこのような環はF純な性質を持つ環の代表的な例である。本研究課題から見た検討課題の1つは、この結果の代数的証明(正標数の理論を用いた証明)を模索することである。まだその成果は得られていない。 2.もう1つの研究は、イニシャル次数が高いブックスバウム単体的複体のコーエン・マコーレー被覆の存在に関する研究である。この概念は研究代表者と寺井直樹氏により導入された概念であり、ブックスバウム複体を、ある不変量を変えないようなコーエン・マコーレー複体の部分複体として認識しようとする考え方に基づいている。昨年度の研究成果の1つとして導入された極小重複度を持つブックスバウムスタンレー・リースナー環の理論の応用として、3次元のブックスバウム複体のh列による特徴づけが新たに得られた。
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