研究課題/領域番号 |
16540097
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
志賀 徳造 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60025418)
|
研究分担者 |
濱名 裕治 熊本大学, 理学部, 教授 (00243923)
白井 朋之 九州大学, 大学院・数理学研究院, 助教授 (70302932)
野村 祐司 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (40282818)
角 大輝 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (40313324)
|
キーワード | parabolic Anderson model / Lyapunov exponent / ランダム媒質 / ランダム確率分布 / 安定ランダム確率分布 / フェルミオン・ボゾン確率場 / ランダムなシュレーディンガー作用素 / ランダムスペクトラム |
研究概要 |
1。Asymptotics of Lyapunov exponent of parabolic Anderson model Space-time Gaussian white noiseをpotentialにもつ離散型Schoedinger作用素に対する方物型方程式をParabolic Anderson modelという。その解の指数的オーダーを示す特性量:Lyapunov exponentの漸近解析の問題を考察し、拡散定数kが小さいときのLyapunov指数の漸近解析の精密化およびポテンシャルをレヴィーノイズの場合に拡張した結果はCranston, Mountfordとの共著論文としてPTRFに掲載予定。異なる漸近オーダーが出現するレヴィーノイズのクラスへの拡張も若干の発展があった。 2。ランダム媒質中のランダム粒子の運動について、媒質を固定したときのランダム粒子の位置の分布をランダムな確率分布として捉えて従来の極限定理の枠組みを再定式化し、その極限解析を遂行した。その際、極限にあらわれるランダムな確率分布を記述するために、ランダムな確率分布に、無限分解可能性および安定性という概念を導入し、極限のランダム確率分布は安定分布のクラスに属することを証明した。 3。研究分担者角大輝はHinkkanenとMartinによって与えられた有理関数半群の力学系に関するいくつかの予想に対して、反例を与え、新たに予想を提出した。 4。研究分担者白井朋之はフェルミオン・ボゾンランダム場を一般化する際にあらわれる行列変数関数の正定値行列集合上の正値性について研究した。また,無限グラフ上のラプラシアンのスペクトルの上端がそのグラフの本質的な二部グラフ性と関係があることを示した。 5。研究分担者野村祐司はあるクラスのランダムポテンシャルをもつ2次元離散型Schoedinger作用素に対してスペクトルの局在を証明した。
|