研究課題/領域番号 |
16540204
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
望月 清 中央大学, 理工学部, 教授 (80026773)
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研究分担者 |
大春 慎之介 中央大学, 理工学部, 教授 (40063721)
松山 善男 中央大学, 理工学部, 教授 (70112753)
鈴木 龍一 国士舘大学, 工学部, 教授 (00226573)
門脇 光輝 愛媛大学, 工学部, 助教授 (70300548)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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キーワード | 波動方程式 / Schr" odinger方程式 / 散乱理論 / 逆散乱問題 / グラフ上の逆散乱 / 時間依存ポテンシャル |
研究概要 |
本研究組織はMaxwell方程式、Schr" odinger方程式等の物理学における基礎方程式を中心に種々の波動現象を研究対象とした。本研究の中心課題である散乱理論や逆問題は解析学の発展という数学の課題と共に、応用分野への貢献も重要な課題である。 [1]時空両変数に依存する係数を伴う波動方程式の外部領域での散乱問題を重み付きエネルギー評価を用いて考察した。[2]振動型の遠距離ポテンシャルを伴うSchr"odinger作用素のスペクトルを考察した。一般固有関数のRellich型の評価を得て、それを用いることにより極限吸収の原理を証明している。[3]波動方程式の解のエネルギー・減衰について、一般の外部領域で摩擦項が無限遠方でのみ有効に働く場合を考察した。この論文は中尾愼宏との挙動研究で、減衰条件の一般的な基準を与えた。[4]ナノスゲールの工学(固体物理や電子工学),や情報伝達の諸分野で重要な、グラフ上のSchr"odinger作用素散乱逆問題を論じている。これはウクライナの著名な研究者V.マルチェンコ及びロシアの研究者I.トルシンとの共同研究で、ここではコンパクト部分を含む最も簡単な場合を扱っているが、より一般のグラフの場合に今後の研究の進展が期待される。[5]時間依存ポテンシャルを伴うSchr"odinger方程式に対する散乱問題を論じている。[6]変数係数の波動方程式は一般に解のエネルギーが保存されないが、一定の条件の基で散乱作用素を構成し、さらに固定エネルギーレベルでの散乱振幅から係数の再構成の可能性とそのプロセスを与えている。 以上は研究代表者の研究成果の概要であるが、協力者達もそれぞれ成果を得ている。列記すれば、解析的半群の生成作用素の時間依存摂動、平均曲率がOでない部分多様体の特徴付け、局所的な熱源をもつ半線形熱方程式の解の爆発、摩擦項を伴う波動方程式の解の挙動を作用素のスペクトルから分類しようという試み、など
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