研究課題
基盤研究(C)
本研究では、生産者と顧客との対話を重視したコミュニケーション・マーケティング手法を開発することを目的とした。青果物は卸売市場や直売所等を通して流通しているので、流通経路ごとの手法開発を試みた。得られた成果は次のとおりである。1.卸売市場販売の場合:<手法の概要>最初に、食品総合研究所が開発したデータベースSEICAを組み込んだWebページを作成し、JA・生産者・商品の情報を入力する。次に、Webサイトアドレスを表示した青果物を販売し、購入した消費者からのアクセスを待つ。アクセスしてきた消費者との間でコミュニケーションを行うとともに、モニターを募ってWeb上でのニーズ把握やプロモーション活動を行う。<適用効果>JA白根市での適用の結果、本手法は商品の改善、販路の開拓、生産者の意欲向上に有効であることが確認できた。2.直売所販売の場合:<手法の概要>まず、直売所の顧客やイベント参加者の中からモニターを募る。次に、モニターを対象としたグループインタビューによって直売所の運営改善に向けた方策を検討するとともに、モニターの口コミネットワークを活用して直売所の宣伝を行う。<適用効果>JA越後さんとうの直売所に適用した結果、僅かなコストで顧客ニーズが把握でき、直売所の宣伝も行えることが示された。3.契約取引の場合:<手法の概要>双方向コミュニケーションを通じて、青果物を大口顧客用にカスタマイズするとともに、双方が利益の得られる価格戦略を構築する。<適用効果>石川県のラーメンチェーン店で使用するキャベツの契約取引に適用したところ、生産者側とラーメン店側ともに安定収益の実現と効果的な宣伝が可能になることが明らかとなった。
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