研究概要 |
平成17年度の研究実績は、分担執筆した書籍の出版(David Fielding [ed.], Macroeconomic Policy in the Franc Zoneの内の第8章"Economic Growth, Income Distribution and Poverty : Time-Series and Cross-Country Evidence from the Franc Zone Countries of Sub-Saharan Africa" [Michael Bleaneyとの共著]を執筆)に集約されている。当研究論文では、未だ多くの謎に包まれている経済成長と所得分配および貧困の関係について計量経済学的に実証分析を行った。所得不平等の変数を新たに加えることにより、モデル・アンサートゥンティー問題の観点から既存の経済成長実証モデルの再構築を試みた。特に、サハラ砂漠以南のアフリカ諸国に分析の焦点を絞り、その地域的独自性を明らかにしようと試みた点が、当研究の特徴である。 また、当研究論文が所収されている書籍は、フィンランドのヘルシンキに本部を置くWIDER (World Institute for Development Economics Research)という国連大学下部組織の研究機関における正式な研究報告書として出版されている。そのため、当研究論文を含むこの書籍は、世界中の主要大学図書館および主要研究機関に所蔵されるため、世界に与えるインパクトは極めて大きい。
|