研究課題/領域番号 |
16H02420
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物機能・バイオプロセス
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
津本 浩平 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (90271866)
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研究分担者 |
CAAVEIRO Jose 九州大学, 薬学研究院, 准教授 (00536732)
長門石 曉 東京大学, 医科学研究所, 特任准教授 (30550248)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 蛋白質-蛋白質相互作用 / 抗体 / 低分子 / 阻害剤 / 熱力学 / 速度論 |
研究成果の概要 |
本研究では、癌疾患に関連するPPI、細菌感染に関連するPPIなど、創薬へとつながる有力なモデルPPIを選択し、熱力学、速度論、そして計算科学を駆使して、これらPPIの精密な相互作用解析と、抗体や低分子化合物によるPPIに対する阻害機構解明を行った。1つの標的蛋白質に対して、PPIのプロセスに関連する中間体構造を制御する制御剤を得ることに成功した。さらに、これら抗体と低分子それぞれに関する阻害メカニズムの分子レベルでの解析により、抗体からの低分子化によるPPI制御剤の設計に関する知見を得ることができた。本研究よりPPIに対する制御分子設計における新しい戦略指針が得られたと考えられる。
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自由記述の分野 |
蛋白質工学、生命物理化学、生命分子工学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PPIの特異的な制御は、従来、抗体によるものが主な戦術で、低分子展開は限定されていた。本研究では明確な結合ポケットが構造上では分からないPPIに対して、いくつかの低分子阻害剤を得ることに成功した。その特徴として、1)SPR, ITC, DSFなどの物理化学的解析より、標的への特異的な結合が観察され、2)細胞アッセイレベルで活性が得られた。このように、PPIを制御するための物理化学的アプローチにより制御剤探索が可能であることは、蛋白質との特異的な相互作用による制御剤創出が可能であることを示唆し、創薬モダリティの観点において大きな学術的・社会的意義がある。
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