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2020 年度 研究成果報告書

宿主応答を累加した分子疫学的アプローチによる口腔マイクロバイオームの病原性解明

研究課題

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研究課題/領域番号 16H02692
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 社会系歯学
研究機関九州大学

研究代表者

山下 喜久  九州大学, 歯学研究院, 教授 (20192403)

研究分担者 ファガラサン シドニア  国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (00391970)
石村 匡崇  九州大学, 大学病院, 助教 (10448417)
二宮 利治  九州大学, 医学研究院, 教授 (30571765)
竹下 徹  九州大学, 歯学研究院, 准教授 (50546471)
高田 英俊  九州大学, 医学研究院, 教授 (70294931)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2021-03-31
キーワード口腔マイクロバイオーム / 粘膜免疫 / ロングリードシーケンス / 分泌型IgA / IgA先天欠損症
研究成果の概要

健常者の唾液中の口腔細菌にIgAが結合する割合を調べたところ、85%程度の口腔細菌にIgAが結合していた。さらに、歯周病のない者と歯周病が進行した者のIgA付着状況にも有意な差はなかった。唾液中のIgA濃度と細菌量には正の相関が見られたが、細菌叢構成とはとくに関連性は認められなかった。
先天性IgA欠損症の患者と健常者の唾液細菌叢構成を比較した結果、IgA欠損症患者ではIgA結合度が低い細菌種の割合が低く、IgA結合度が高い菌の割合が高かった。しかしながら、細菌構成種はIgA欠損症患者と健常者の間に大きな差がないことから、IgAは口腔細菌種を選別する上で決定的な要因ではないと考えられる。

自由記述の分野

口腔衛生学

研究成果の学術的意義や社会的意義

宿主に共生するマイクロバイオーム(MB)は健康と密接に関係するため、口腔疾患を理解する上で常在細菌で構成される口腔MBの細菌種構成の総合的な理解が不可欠である。さらに、口腔MBは誤嚥性肺炎や周術期の健康管理など全身の健康に影響することから、口腔MBを構成する細菌種の制御機序の解明は今後の歯科医療に極めて重要である。
本研究では、口腔粘膜免疫機能として働く分泌型IgA(SIgA)が口腔MBの細菌種構成に与える影響を明らかにする。さらに、口腔MBの細菌種構成が口腔および全身の健康に及ぼす影響の解明を進めるとともに、SIgA機能の個体差を考慮した口腔MBと健康との関連性の解明を目指す。

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公開日: 2022-01-27  

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