研究課題/領域番号 |
16H03275
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研究機関 | 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター |
研究代表者 |
高橋 秀俊 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 児童・思春期精神保健研究部, 室長 (40423222)
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研究分担者 |
上野 佳奈子 明治大学, 理工学部, 専任教授 (10313107)
中村 亨 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 特任准教授 (80419473)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 教育的環境 / 音環境 / 神経生理 / 精神保健 / 発達障害 |
研究実績の概要 |
近年、保育・教育現場での音環境の問題とその改善のための取り組みが注目されているが、音環境を改善することで、子どもの情緒や行動面にどのような影響をもたらすかについては、まだよく知られていない。自閉スペクトラム症など非定型的な聴覚情報処理特性(過敏・鈍麻など)を有する子どもでは、通常の教室の音環境でも精神不調を認める可能性が考えられる。本研究課題では、教室における音環境を測定し、子どもの発達特性・感覚特性および情緒・行動の問題との関連について評価した後、音環境調整を行い、子どもの感覚特性に応じて音環境がメンタルヘルスにどのような影響をもたらすか調べることで、学校メンタルヘルス改善につながる最適な音環境対策を提案することを目的とする。将来的には、子どもから成人まで広く聴覚過敏・聴覚鈍麻を有する者に医療・教育・福祉の多領域において応用可能で、治療方法や環境調整法の開発に結び付けやすく、意義は大きい。平成28年度は、東京都大島町の保育園で音環境調査および感覚特性・行動動態の評価を実施した。都市部に比べて静かな音環境にある離島においても、児童が活動中の室内では一定レベル以上の音が発生しており、聴覚過敏を有する児童において活動量や午睡に影響が及ず可能性について現在検討している。平成29年度以後は、大島町において平成28年度の参加児童の継時的な追跡評価を中心に保育園や小学校での調査を行い新規に研究協力者も募集予定である。さらに他の地域での実施についても検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成28年度は、東京都大島町の保育園で音環境調査および感覚特性・行動動態の評価を実施した。都市部に比べて静かな音環境にある離島においても、児童が活動中の室内では一定レベル以上の音が発生しており、聴覚過敏を有する児童において活動量や午睡に影響が及ず可能性について現在検討している。
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今後の研究の推進方策 |
平成29年度以後は、大島町において平成28年度の参加児童の継時的な追跡評価を中心に保育園や小学校での調査を行い新規に研究協力者も募集予定である。さらに他の地域での実施についても検討している。
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