研究課題
安静時脳機能MRI画像法および拡散強調画像法によるコネクトームの測定技術の確立を進め非侵襲観察技術による生体脳の可塑的変化の観察精度の向上をはかった。また拡散強調画像により得た脳機能・行動の変化時における皮質内神経突起特性の解析技術の最適化と妥当性の検証を進め、神経突起特性(神経突起密度や神経突起方向のバラつき)の皮質内分布が、皮質のミエリンや皮質厚などと関連する結果を得た。我々がヒトの脳において示した結果(Fukutomi et al. 2018)とも相同的な結果が得られ種間で技術を検証することができた。さらに神経突起の連絡を追跡する技術(神経拡散トラクトグラフィー)の手法の最適化や改善をすすめ、古典的神経トレーサー(BDA)との比較検証を行った。これにより神経拡散トラクトグラフィーの解析精度を確認することができた。さらに脳可塑性に伴う運動機能・行動の長期的変化のみられた脳の一部の連絡性について、神経拡散トラクトグラフィーによって大脳皮質の連絡性を調べたところ同じ個体の前の状態に比較して変化がみられることがわかった。同じ個体において神経トレーサーによる神経線維追跡を行ったところ、神経トレーサーにおいても正常個体と比較して連絡性の変化がみられることがわかった。今後これら神経拡散トラクトグラフィーと神経トレーサーとの両者の統合的解析を進め、霊長類の行動変化に伴う脳内の神経連絡性や神経突起の変化がどのように生じるのか明らかにする。
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 オープンアクセス 2件、 査読あり 1件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 5件、 招待講演 2件)
BioRxiv
巻: - ページ: -
https://doi.org/10.1101/441659
NeuroImage
巻: 182 ページ: 488~499
10.1016/j.neuroimage.2018.02.017