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2016 年度 実績報告書

プロジェクトマネジメントコンピテンシーモデルを活用した人材養成プログラムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 16H03714
研究機関日本社会事業大学

研究代表者

小原 眞知子  日本社会事業大学, 社会福祉学部, 教授 (50330791)

研究分担者 木村 容子  日本社会事業大学, 社会福祉学部, 准教授 (00352948)
山口 麻衣  ルーテル学院大学, 総合人間学部, 教授 (30425342)
木戸 宜子  日本社会事業大学, 福祉マネジメント研究科, 准教授 (80386292)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワードプロジェクトマネジメント / コンピテンシー / 社会福祉人材養成 / ソーシャルワーク
研究実績の概要

研究の目的は、ソーシャルワーク領域におけるプロジェクトマネジメント(PM)コンピテンシーモデルを検討し、有機的・機能的な人材養成プログラムの構築を行うことにある。申請者らはソーシャルワークコンピテンシー指標モデルとして、コンピテンシー項目、行動アンカーを明らかにし、それをスーパービジョンプログラムの中に位置づけた。今回はそれを活用して、ベテラン(上級)のソーシャルワーカーが地域、組織のプロジェクトを企画運営、管理していくために必要なプロジェクトマネジメントコンピテンシーモデルを構築・定式化し、ソーシャルワークの人材養成プログラムを開発しスーパービジョン体制に組み込む。人材養成プログラム展開のためのツ ールキッドやマニュアルを開発し、わが国の社会福祉専門職の人材の質の担保に貢献する。
本研究では人材養成プログラムを効果的に発揮するために、プログラム理論を用いて開発する。
平成28年度は人材養成プログラムのための量的、質的調査を行い、ニーズを把握すると共に、プロジェクトマネジメントコンピテンシーの要素および、各機関のスーパービジョン体制に必要な実施要素の抽出を試みた。今年度はプロジェクトマネジメント、コンピテンシーに関する文献調査を行い、概念整理や研究の動向を行った。また、米国における社会福祉機関の管理業務を行っているソーシャルワーカーに直接インタビューを行った。インタビューを通して、管理者としての業務内容、管理に必要なスキルと知識、管理者として、スタッフのスーパービジョンのあり方などを聞き、まとめた。さらに、関東地域の高齢者施設(東京、神奈川、埼玉、千葉の特別養護老人ホーム)の管理者,2188施設に送付し、量的調査を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成28年度は、調査計画の確定と仮説モデルの作成をおこなう。人材養成マネジメントのためのスーパービジョン体制に関するニーズアセスメントを行い、仮説モデル作成により、スーパービジョン体制プログラムの効果的モデルを提示することを目的にしていた。1)調査目的:調査対象施設・機関の人材養成プログラム開発とソーシャルワーク・スーパービジョン体制に関するニーズアセスメントを多角的に行う。これに関しては、米国の地域福祉に関する機関の管理者(ソーシャルワーカー)病院の管理者(ソーシャルワーカー)など8人から調査を行った。
2)調査方法:量的調査を採用する。3)対象者抽出方法:今回は、高齢者福祉に特化し、主要団体から名簿使用を依頼し承諾を得る。対象施設を無作為抽出して、アンケート調査を行い現状と課題の分析を行った。現在分析中である。
これらを通して、ソーシャルワークにおけるプロジェクトマネジメントコンピテンシーモデル(以下、PMCMと略す)の実施要素を抽出して、効果的モデル構築につなげることを目指して、「ソーシャルワーク・スーパービジョン体制に活用できる「ソーシャルワークPMCM人材養成プログラム」のインパクト理論を検討している。この効果的実施要素は、プログラムをスーパービジョン体制の中で効果的に実施し、良いアウトカムをもたらす上で重要な実施要素となる。
予算の関係で、質的調査1度しかできなかったが、量的調査の結果を踏まえて、今年度まとめる計画である。

今後の研究の推進方策

平成29年度は前年度の調査を踏まえ、人材養成プログラムの暫定的モデルを構築する。目標:平成28年度に行った評価調査を踏まえ、「ソーシャルワークPMCM人材養成プログラム」を計画し、マニュアルと実施ガイドラインを作成する。1)調査目的:前年度の調査から、既存のモデルの問題点や課題を明確にした上で、実践上の課題やその解決方法としてプログラムを開発する。2)調査方法:合意形成を目的としたデルファイ法を取り入れたグループインタビュー(以下、GIと略す。)を2回程度実施する。研究の趣旨に同意が得られた方々を対象にこのプログラムのモデル化によって達成されるもの、期待される成果や効果について参加者全員で合意形成をする。2時間程度のグループインタビューを実施し、倫理的配慮を行った上で、ICレコーダーに録音する。データの分析方法は、逐語録を起こし、内容分析法を援用する。
3)調査対象者:①児童領域、②高齢者領域、③医療領域、④身体障害者領域、⑤地域領域の5領域から積極的にスーパービジョンを行っているベテラン専門家や組織内責任者を各2人、合計10人を対象とする。

2. 調査2の実施1)調査目的:「ソーシャルワークPMCM人材養成プログラム」を盛り込んだスーパービジョン体制モデルの効果を査定するアウトカム評価を行う。)調査方法:アウトカム指標としては一般的に構成されている①プログラムレベル、②個人レベル、③組織レベル、④地域レベルを検討する。アウトカム指標の検討を行うに当たり、アウトカムの定義、測定指標を定めるために、フォーカスグループインタビュー(以下、FGIと略す)を用いて、2時間程度のグループインタビューを行い、許可を得てICレコーダーに録音する。データの分析方法は、逐語録を起こし、質的データ分析法を援用し、本プログラムのアウトカム評価の指標を作成する。

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公開日: 2018-01-16  

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