研究実績の概要 |
(1) アミノ酸の代謝プロセスの追跡検証を引き続き進め、炭素だけでなく窒素代謝にフォーカスした分子レベルの多次元解析(delta13C&delta15N)を進めた。クロマトグラフィーおよび質量分析法を中心にした有機化学的な解析に加えて、次世代シーケンサーを用いた代謝マップの構築を進め、昨年までの研究成果の一部を国際会議で発表した。 -Association for the Sciences of Limnology and Oceanography (ALSO) in March-2017. -Goldschmidt 2016 in June-2016.
(2) メタノトロフィーからの放射性炭素年代の計測:メタンの起源・放射性炭素年代・プロセスを正確に記載するため、新たに、加速器質量分析装置を用いた放射性炭素年代測定法(ANME Cell -Specific Radiocarbon Analysis)を取り入れた(共同研究先:東京大学 大気海洋研究所 高解像度環境解析研究センター)。黒海における光合成系との比較(cf. Kusch et al., 2010. Biogeosciences 7, 4105-4118.; Wakeham, and McNichol, 2014. Biogeosciences 11, 6895-6914.)を行ったところ、ANME-specificな放射性炭素年代から明確なメタンの起源推定に世界で初めて成功した。また、分取クロマトグラフィーの最先端のハイライト研究について、依頼講演を数件受けた。
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