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2019 年度 研究成果報告書

貪食型アストロサイトによる脳機能制御に関する研究

研究課題

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研究課題/領域番号 16H04669
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 神経化学・神経薬理学
研究機関山梨大学

研究代表者

小泉 修一  山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (10280752)

研究分担者 繁冨 英治  山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (00631061)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワードアストロサイト / 貪食 / シナプス再編 / 神経ネットワーク再編 / 脳卒中 / ミクログリア
研究成果の概要

グリア細胞が神経ネットワーク再編に果たす重要性が指摘されている。グリア細胞の一種「アストロサイト」が、脳卒中後に貪食性を獲得し、シナプスを刈込み、神経ネットワーク再編で中心的菜役割を果たしていることを明らかにした。脳卒中後早期、梗塞層中心部(コア領域)にはミクログリアが集積し、死細胞やその断片を貪食により脳内から除去していた。一方、梗塞層周辺部(ペナンブラ領域)では、アストロサイトが活性化し、貪食性を獲得し、弱ったシナプスを貪食により刈込み、新しい神経ネットワーク構築を行っていた。また、アストロサイトはABCA1を発現亢進させることで、貪食性に変化することも明らかとした。

自由記述の分野

グリア脳科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

脳機能変化は、シナプス再編により神経ネットワークが繋ぎ変わることで実現する。これまでシナプス再編は、神経細胞の自律性により制御されると考えられてきたが、グリア細胞の役割を明らかとした。脳卒中直後は主にミクログリアが、脳卒中後期には特に梗塞層の周辺部位でアストロサイトが貪食によりシナプスを刈込み、神経ネットワーク再編を行うことを明らかにした。また、アストロサイトの貪食を規定する分子として、ABCA1を見いだした。これらは、アストロサイトを上手に制御することで、神経ネットワーク再編、ひいては脳機能を制御する新しい戦略に繋がる重要な知見である。

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公開日: 2021-02-19  

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