研究課題/領域番号 |
16H04877
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
園芸科学
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
久松 完 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 野菜花き研究部門, 上級研究員 (00355710)
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研究分担者 |
樋口 洋平 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 講師 (00746844)
住友 克彦 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 野菜花き研究部門, 上級研究員 (70391406)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | キク / ロゼット / 休眠 / 花成 |
研究成果の概要 |
キクの季節的成長制御機構の解明に比較トランスクリプトーム解析を導入して取り組んだ結果、ロゼット形成時の茎頂部は休眠状態にあると判断された。シュート伸長および花成能力はいずれも生育温度履歴によって調節され、夏季に温度が上昇した後、伸長能力の低下とともに花成誘導が困難な状態になった。茎頂部が休眠状態に入った後、低温はシュート伸長への抑制を解除する。また、低温は花成能力に関与する2つの制御機構に反対の影響をもち、休眠状態に関連する花成抑制経路は低温遭遇によって解除され、同時に他方の抑制経路による花成抑制を強くする。これら伸長能力と花成能力に影響する3つの要因のバランスが季節的成長制御に関与している。
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自由記述の分野 |
花き園芸学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
キクの越冬機構であるロゼット形成/花成抑制機構は多年生草本植物であるキクの生存戦略上、非常に重要であり個体の成長や種の繁栄に必要不可欠な適応機構である。一方、切り花生産においては、冬季安定生産の妨げとなっている。そこで、ロゼット形成と花成能力の変化に着目したキクの季節的成長制御機構の解明に取り組み、多年生草本植物のライフサイクル制御機構の理解に貢献するとともに、キクをはじめとする産業上重要な多年生草本花き類の周年安定生産を支える基盤となる知見の集積を目指す。
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