研究課題/領域番号 |
16H05208
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療社会学
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研究機関 | 東京医科大学 (2019-2020) 北海道大学 (2016-2018) |
研究代表者 |
大滝 純司 東京医科大学, 医学部, 兼任教授 (20176910)
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研究分担者 |
渡邊 洋子 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (70222411)
三苫 博 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (20453730)
柴原 真知子 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (40625068)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 医学教育 / 大学入試 / 専門家養成 / 選抜試験 / 国際比較 / 教育格差 |
研究成果の概要 |
大規模意識調査では、医学部入試への不公平感が見られ、経済力があり受験に適した環境に生まれ育った者が医学部に入学しやすいと考える人が多く、望ましい資質として精神力、思いやり、共感力などが重視されていた。地域枠制度の認知率は、全体で約1割、医療従事者・医療系学生で約3割だった。 進学校(高校)の進路指導担当教員を対象とした過去の調査結果の追加分析からは、医学部入試における地域間の格差や居住する都市規模による違い、私立高校と公立高校の間の差異が明らかになった。 大学入試に関するマスメディア記事の調査からは、2004年以降に医学部入試の記事が増え、その主な内容は出身高校別の合格者数であった。
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自由記述の分野 |
医学教育
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
わが国全体にわたる規模で医学部入試の妥当性について検討した研究は少なく、今後の医学部入試のあり方を検討する根拠として期待できる成果である。 国の高齢化に伴い医療の需要は増しているが若年者は減り、少ない若年者からこれまでと同等以上の数と質の医師を養成する必要がある。特定の環境にある者が受験に有利であるならば、それに該当しない若者は早い段階で医学科進学をあきらめかねない。日本以外でも多くの国々が同様の課題を抱えており、他国の格差是正政策やその結果を参考にし、医学部入学後の学習に必要な学力は担保しながら入試の門戸を広げ、より幅広い資質や背景を持つ人々に医学部志望を促すことが重要だろう。
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