研究課題/領域番号 |
16H05449
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
尾崎 敏文 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (40294459)
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研究分担者 |
杉原 進介 独立行政法人国立病院機構四国がんセンター(臨床研究センター), その他部局等, 医長 (60314671)
清野 正普 岡山大学, 大学病院, 医員 (60756097)
國定 俊之 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (80346428)
横尾 賢 岡山大学, 大学病院, 医員 (00781204)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | liquid biopsy / 骨軟部肉腫 / バイオマーカー / エクソソーム |
研究実績の概要 |
【目的】近年、悪性腫瘍におけるliquid biopsy技術の開発が世界的な注目を集めており、患者体液を用いた新しい診療ツールとして開発されつつある。本研究では、エクソソームおよび分泌型microRNAの測定技術を応用し、腫瘍由来microRNAやエクソソーム由来タンパクの同定を行い、骨軟部肉腫における新たな診断治療への応用を目指す。 【方法】今年度は、滑膜肉腫細胞からの腫瘍由来エクソソーム及び分泌型microRNAの抽出と網羅的解析を行った。抽出されたmicroRNAについて、滑膜肉腫細胞株および、滑膜肉腫患者血清を用いてvalidation studyを行い、滑膜肉腫特異的microRNAを見出した。これらのmicroRNAについて、滑膜肉腫細胞株における機能解析と滑膜肉腫細胞皮下移植モデルマウスを作成し、マウス生体内におけるバイオマーカーとしての有用性を検討した。 【結果】滑膜肉腫における分泌型microRNAを患者血清および肉腫細胞株培養上清の網羅的解析から特定し、患者群および滑膜肉腫細胞株で発現が高く、患者群において術前よりも術後に発現が低下するmicroRNAとして4つの候補が選出された。候補microRNAのうち、miR-92b-3pのみがhMSCと比較し、全ての滑膜肉腫細胞株の培養上清内で発現が上昇していた。マウス皮下腫瘍モデルにおいては、血中miR-92b-3pは腫瘍サイズと相関を示し、良好な感度・特異度を示すことを確認した(R = 0.776, p < 0.05)。また滑膜肉腫患者血清の検討では、術前後の比較で血清中microRNAの発現が有意に低下しており、腫瘍の存在を示すバイオマーカーとしての可能性が示された。本研究において特定された滑膜肉腫細胞由来のmicroRNAは、新規バイオマーカーとしての有用性が示された。
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現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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