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2019 年度 研究成果報告書

トルコ・アナトリア地域新石器時代人の古人類生物学的研究

研究課題

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研究課題/領域番号 16H05775
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分海外学術
研究分野 自然人類学
研究機関東京大学

研究代表者

近藤 修  東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (40244347)

研究分担者 植田 信太郎  東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 名誉教授 (20143357)
米田 穣  東京大学, 総合研究博物館, 教授 (30280712)
渋谷 綾子  東京大学, 総合研究博物館, 特任研究員 (80593657)
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード新石器時代 / 人骨 / 生物考古学 / 定住化
研究成果の概要

北レバント、アナトリア高原の、PPNA期ハッサンケイフ遺跡出土の人骨より、形質人類学的情報を得た。124個体のうち、約半数が成人、性別はやや男性が多い。成人より、青年~思春期段階の個体は骨の保存が良好で、これらはより丁寧に埋葬された可能性がある。平均寿命は30歳弱でレバント地方の新石器時代人と変わらない。歯牙の特徴は、咬耗が強く、齲歯がほぼない。斜め咬耗が多く、歯を道具として使用したらしい。前歯部には歯石が沈着し、イネ科と思われるデンプン粒が検出された。人骨の安定同位体分析では、食性として、陸上性動植物を主体としながら、淡水性資源(淡水魚など)を合わせて摂取していたことが分かった。

自由記述の分野

古人類学

研究成果の学術的意義や社会的意義

レバント地域におけるいわゆる「新石器革命」が、定住化から農耕・牧畜へと移行したことが示されて久しい。南レバントでは、考古学的情報と人骨より得られる生物学的情報が蓄積しつつあるものの、北レバントでは初期定住化人類の情報は乏しい。ハッサンケイフ遺跡はこのギャップを埋める遺跡である。この研究では、基礎的な人骨情報を集積すると同時に、歯牙を中心とした健康情報と歯石中のデンプン粒の検出、人骨コラーゲンの安定同位体分析を組み合わせ、時間的・地理的隙間を埋める基礎データを提出できたと考える。今後、現地研究機関との協力体制のもと、歯石のメタゲノム分析や古DNA分析などの研究への発展展開を期待する。

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公開日: 2021-02-19  

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