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2018 年度 研究成果報告書

記憶喪失性貝毒生産底生珪藻のアジアにおける分布拡大と適応戦略としての毒生産

研究課題

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研究課題/領域番号 16H05797
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分海外学術
研究分野 水圏生命科学
研究機関福島学院大学短期大学部 (2017-2018)
北里大学 (2016)

研究代表者

小瀧 裕一  福島学院大学短期大学部, その他部局等, 教授 (30113278)

研究分担者 原口 浩一  第一薬科大学, 薬学部, 教授 (00258500)
小檜山 篤志  北里大学, 海洋生命科学部, 准教授 (60337988)
林崎 健一  北里大学, 海洋生命科学部, 准教授 (80208636)
安元 剛  北里大学, 海洋生命科学部, 講師 (00448200)
研究協力者 ロメロ マークローレンス  
リン ポーティーン  
タン スーニ  
チン アイシュン  
山下 まり  
前野 優香理  
研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2019-03-31
キーワード記憶喪失性貝毒 / 底生珪藻 / Nitzschia / ドウモイ酸 / イソドウモイ酸 / 河口域 / 黒潮
研究成果の概要

記憶喪失性貝毒生産珪藻Nitzschia navis-varingicaは南方産でわが国へ黒潮に乗って分布を拡大してきたという仮説の検証を行った。黒潮の流れに沿って同種の分布を確認した。培養実験によると同種は広い塩分濃度と温度域で生存可能で、このことは上記仮説を支持した。同種は河口域の干満によるpHの上昇に対してドウモイ酸を生産することを検証した。同種についてrDNA ITS領域の相同性を分析した結果、同種は大きく2つの系群に分かれた。同種による貝類の毒化を初めて確認した。毒生合成中間体の検討により生合成経路の推定を行った。同種の分布をインド洋側で初めて確認した。

自由記述の分野

生物活性物質

研究成果の学術的意義や社会的意義

N. navis-varingicaの分布拡大の機構、すなわち南方起源・黒潮による移動仮説を検証した点は、微生物の海流による広大な範囲での移動を意味し、生物・生態学的見地から意義深い。形態学的に区別できない同種が、遺伝子解析によって大きく2つのグループに分けられることを明らかにした点で興味深い。河口域のN. navis-varingicaによっても、貝類が毒化することを明らかにした点で食品衛生学的な意義を有する。N. navis-varingicaを含む毒の生合成の最終段階を解明した点で価値がある。新たにこれまでと異なる海域で同種の分布を確認したことは、今後の同種の研究に有意義である。

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公開日: 2020-03-30  

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