研究成果の概要 |
動物は過去の経験をもとに行動を可塑的に変え, 環境に適応する. これまで, 行動の可塑性機構に関わる多くの生体分子や翻訳後修飾が同定された. 本研究では可塑性機構を真に理解するため, 新たな行動の獲得過程で起こる, 生体分子自体の可塑的で「動的」な化学・物理変化に着目した研究を行なった. その結果, 線虫C. elegansのMAPキナーゼp38の活性が動的に変動し, その時間波形の変化が力学刺激応答行動の可塑的変化を導く結果を得た. さらに(1)入力刺激がp38活性の時間波形へ変換される機構と(2)p38の活性が遺伝子発現と行動へ出力される機構を解析した. 本研究結果は現在論文投稿中である.
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