研究課題/領域番号 |
16H06272
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
歯周治療系歯学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
前川 知樹 新潟大学, 医歯学系, 研究准教授 (50625168)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 歯周病治療学 / 骨免疫学 / トランスレーショナルリサーチ / 骨代謝 / 抗炎症作用 / 加齢性炎症 / 炎症制御 / Del-1 |
研究成果の概要 |
Del-1は,主に血管内皮細胞から産生され,炎症局所において,過度な好中球遊走阻止,破骨細胞への分化抑制により骨吸収を抑制する,生体の免疫調節等の機能を持つ.個体機能低下が原因で起きる炎症性疾患を対象として,抗炎症因子であるDel-1の作用機序解明と生体でのDel-1誘導機構を解明した.すなわち,①Del-1による炎症性骨破壊の制御機構を解析し,Del-1による骨免疫調節学の学問領域を展開した②IL-17とDel-1のバランス制御によるリウマチ関節炎の病態解明と破骨細胞を対象としたDel-1の新規骨破壊制御メカニズムを解明した③Del-1を生体にて誘導する化合物を選出し,臨床応用へ展開した.
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自由記述の分野 |
歯周病治療学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Del-1に関連する炎症性の疾患として,歯周炎とリウマチ性関節炎,肺炎が挙げられる.歯周炎は,歯の喪失の主な原因であり,心疾患や糖尿病など全身疾患の発症および増悪に寄与する.また超高齢社会におけるQOLの向上および健康寿命の延伸を実現する上で対策が重要な課題である.リウマチは,男女間の性差があり,炎症による破骨細胞活性化により骨破壊が引き起こされる.肺炎は,本邦において3番目の死因となっている.特に抗菌剤による治療では薬剤耐性が大きな問題となっており,抗菌に頼らない炎症制御による治療法の開発が喫緊の課題である.3つの問題を解決するために本研究でDel-1の応用法が確立された.
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