研究課題/領域番号 |
16H06390
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研究種目 |
基盤研究(S)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 東北大学 (2017-2021) 東京大学 (2016) |
研究代表者 |
酒井 寿郎 東北大学, 医学系研究科, 教授 (80323020)
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研究分担者 |
松村 欣宏 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (20375257)
川村 猛 東京大学, アイソトープ総合センター, 准教授 (70306835)
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研究期間 (年度) |
2016-05-31 – 2021-03-31
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キーワード | 肥満 / 生活習慣病 / 脂肪細胞 / エピゲノム / 翻訳後修飾 / 適応熱産生 |
研究成果の概要 |
エピゲノムは塩基配列によらずDNAやヒストンの化学修飾による遺伝子の発現制御機構であり、生活習慣病発症に深く関与することが示唆されている。我々は、環境変化にエピゲノム修飾酵素への翻訳後修飾とこれにより特異的に誘導されるタンパク質複合体形成が、初期応答 (1st step) とこれに続くエピゲノム変化 (2nd step) のステップワイズなメカニズムが環境に応答する持続的な遺伝子発現を制御する機構を解明した。そしてこの機構を標的とした体質改善、生活習慣病の治療法の可能性を示した。
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自由記述の分野 |
内分泌・代謝学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2型糖尿病を始め、肥満に起因した生活習慣病の発症進展に脂肪組織は重要な役割を持つ。脂肪組織は個体がおかれた環境に応じて動的に量と質を変化させる。余剰な栄養環境下では白色脂肪細胞は脂肪として蓄え肥大化する一方、寒冷刺激下で脂肪を燃焼する熱を産生する脂肪細胞が脂肪組織に集簇してくるなど、個体の生活環境の適応に大きく関与する。この適応がうまくなされないと生活習慣病の原因となる。本研究では脂肪細胞の質を制御する環境を感知するエピゲノム酵素がどのようにして細胞運命を決定するのかを解明し、新規治療標的の可能性を提示した。
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