本研究では、従来の方法より高感度かつ再現性高く遺伝子変異を検出可能なデジタルPCRを用いて頭頸部がんの血中循環腫瘍DNA(ctDNA)の解析を行い、新規バイオマーカーを確立することを目的とした。 頭頸部がんの中でも腫瘍組織中にウイルス由来DNAが検出されることが示されているウイルス関連がんであるEBV関連上咽頭がんならびにHPV関連中咽頭がんをまずは対象とした。EBV関連上咽頭がん症例が4例、HPV関連中咽頭がん症例が18例集積され、治療開始前の時点では、EBV関連上咽頭がんでは3例(75%)で、HPV関連中咽頭がんでは10例(56%)でctDNAを検出できることが明らかとなった。
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